ここ数年、
新年の初詣の際に「破魔矢」を買うようになった。
きっかけは、
子どもがほしいと言ったからだった。
何やら強そうなアイテムにでも見えたのだろうか。
まあ、一回くらい買ったみてもいいかなと買って帰った。
そのおかげか、
いろいろあったけれど、
その年は無事に過ごすことができた。
そして、また新年を迎え、
昨年の破魔矢を神社に返すことになった。
一年一緒に過ごした破魔矢である。
家の風景にもしっかり溶け込み、
家族を見守ってくれた破魔矢。
手放すことに名残惜しさと、
さびしさを感じた。
まだ若いとはいえ、
健康が気になる年ごろになってきた。
祖母も数年前に旅立った。
SEKAI NO OWARIのFukaseは、
人間は生まれたときから死に向かって
歩いていると言っていた。
そしてこのご時世。
月並みだが、
生きているだけでありがたいことである。
そんなことを考えているので、
破魔矢によって、
安心感を手に入れられるということは、
私にとってけっこう重要なことなのだ。
それが、プラシーボ効果のような
ものであっても。
1500円程度で、
心が平穏を手に入れられるのであれば、
安いものである。
結果、
今年も新しい破魔矢を家に迎えた。
今年も引き続きよろしく頼む、
破魔矢。