少し前だが、
ある屋外イベントに行ってきた。
キッチンカーやテントで、
フードやドリンク、
手づくり雑貨などが販売され、
小規模なマルシェのような感じだった。
すぐそこが海という広場での開催で、
ロケーションもばっちり。
中でも、私が楽しみにしていたのが、
南米民族音楽フォルクローレ奏者、
アントニオ・カマケさんのライブだ。
アントニオさんはペルー出身で、
大阪を拠点に活動されている
アーティストだ。
このイベントに行くにあたって、
初めて知った。
生で楽器の音を聴けるのは、
実に4年振り。
観客は、あらかじめ用意された
背もたれのない複数掛けの
アウトドアベンチや、
一人用のアウトドアチェアに座り、
演奏の開始を待っていた。
私は、後ろの方に立って聴くことにした。
アントニオさんは、小さいギターのような
チャランゴ*1を片手に、
ケーナ*2という縦笛を首から下げて登場した。
黒色の服の上に羽織っている
赤っぽい南米風の柄のベストが
異国情緒を感じさせた。
チャランゴを弾きながら
歌を歌ったかと思うと、
ケーナを吹き、しばらくして間奏になると、
脇のテーブルに置いてあった
サンポーニャ*3をすばやく首から下げ、
そちらに切り替える。
なんだかにぎやかなパフォーマンスだ。
チャランゴの軽快なリズムは心地よく、
ケーナ、サンポーニャは伸びのある
清々しい音色だった。
やはり南米民族音楽、
全体を通してテンポがよく
明るい曲が中心だった。
民族楽器の演奏というのは、
聴いているとあたたかい気持ちになる。
古くから人々の暮らしと共にあったという
歴史が音に乗っているようだった。
初めて聴く曲ばかりというのは
まったく問題なし、素直に楽しかった。
手拍子あり、
コールアンドレスポンスあり、
みんなが参加できるノリのいいライブ。
踊っている人多数、
かと思えばゆっくり音楽を聴いている人もいた。
自由な感じ。
終了後、アントニオさんのCDが
販売されていたので、記念に1枚購入。
スタッフの方が本人を呼んでくれ、
サインをいただき、握手をしてもらった。
やはり、ライブはいいですね。
こちらは、違う動画ですが音色はこんな感じです。
ケーナが中盤に一瞬しか登場しませんが…。
中央がアントニオさんです↓
フォルクローレ調の音楽で有名な曲に、
サイモンとガーファンクルがカバーした
「コンドルは飛んでいく」がある。
邦楽では、
KinKi Kidsの「ボクの背中には羽根がある」や
ポルノグラフィティの「アゲハ蝶」あたりだろうか。
バックの笛(ケーナだと思われる)が、
いい味を出している。
KinKi Kidsバージョンは見つからず…↓
*1:フォルクローレに使われる弦楽器。チャランゴ|コレクション|民音音楽博物館
*2:南米ペルーやボリビアが発祥の葦製の縦笛。
ケーナ|コレクション|民音音楽博物館
*3:南米の旧インカ帝国の文化圏内で用いられる、閉塞した葦の管を吹いて音を出すパンパイプと呼ばれる管楽器。サンポーニャ|コレクション|民音音楽博物館