手が喜ぶ感覚ってあると思う。
先日、里芋の皮をむく機会があった。
里芋は、
下ごしらえが大変なイメージがあり、
めったに料理に使うことはなかったが、
せっかく近所の方にいただいたのだから、
食べようということになったのだ。
調べたとおり、
洗った里芋10個ほどを耐熱容器に入れて、
ひたひたになるくらいの水を加える。
ラップをかけて電子レンジで12~13分加熱。
里芋は熱くてぬめりがあり、
少しむきにくかったが、
キッチンペーパーで包みながら、
一つひとつ手をつかって皮をむいていく。
里芋をつかんだ両手が熱くなった。
大げさだが、
人体の不思議さを感じると同時に、
自分の手がそこにあることを実感する。
それから、これは少し意外だったのだが、
しっかりと手を使ったことで、
何だか心地よい気分になった。
手が喜んでいるとでもいうのだろうか。
子どもたちとブロックで遊んだとき、
ブロックを一つひとつ組み合わせて
形をつくっているときの、
あの手の感覚に似ている。
5本の指とか手の平が
思い通りに動くなんて、
つくづく手って便利だなぁなんて
思ったりした。
振り返れば、
野菜の皮むきなどの下ごしらえなんて、
面倒だからできればしたくないと
思いながら過ごしてきた。
でも、手を使うって、
実は大切なことなのではないだろうか。
これからは、
どんどん手を使っていこうと思った。
それこそ、じゃがいもの皮むきとか、
絹さやの筋とりとか。
皮をむいた里芋は、
手羽元と一緒に和風に煮て食べた。
皮をむいたという達成感も相まって、
おいしさは、、、倍増。