語る、また語る

いつもにプラスα

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あのころの自分に会いに行く旅

幼いころ住んでいたところは、
わりと街中だった。

大通りを少し入ったところの
広くもなく狭くもない家で
5歳まで過ごした。

その家は少し特殊な構造をしていた。
1階部分を抜いて月極駐車場として
貸し出していたのだ。

その家を建てた祖父祖母の工夫というか、
ちょっとした心意気を感じる。

同じ敷地に曽祖父の家があり、
よく夕方になると弟と一緒に
NHKの「おかあさんといっしょ」を
観に行っていたものだ。

その他の遊びといえば、
その1階の月極駐車場の空いている部分で、
子ども用のぶらんこをしたり、
三輪車に乗ったりしていた。

屋根があるので、雨の日でも遊べるのが
助かったと母から聞いたことがある。

歩いて10分ほどのところに
公園もあったので、
毎日のように遊びに行っていたらしい。

午前中に遊びに行って、お弁当を食べて、
帰ってきてお昼寝というのが
定番コースだったとか。

家の中では、
段ボールをハチマキみたいに丸めて、
そこにウサギの耳をつけて、
かぶるなどの工作(写真が残っている)や、
押し入れに入って遊んだりしていたそうだ。

6歳になる前に、
両親が郊外に家を建てて引っ越したため、
あの家での記憶は
なんとなくしか残っておらず、
周りの景色もほぼ覚えていない。

今では、曽祖父の家も、
私の住んでいた家も取り壊されていて、
駐車場になっているらしい。

最近になって、
より強く感じるようになったことがある。

いつかあの家があった場所に
再び行きたいということだ。

引っ越してから、
おそらく1度も行っていない。
(ちなみに、そこに行くのは
空路と陸路を駆使しても8時間はかかる)

幼い自分はどんなところで育ち、
どんなものを見て、
日々を過ごしたのか、
今もう一度見てみたい。

もう30年ほど経っているのだから、
景色もだいぶ変わっているのかも
しれないが、それでもいいのだ。

今の自分がかつて過ごした場所に
立ったとき、何を感じるか知りたい。

あのころの自分に会いに行く旅を
いつか必ずしてみたいと
思っている。

今週のお題「何して遊んだ?」