夏のおわりにかけて、
作家、魚住陽子さんの著書を読んでいた。
発表された作品は、
決して多くはないけれど、
一つひとつに重みを感じた。
11歳の娘と夫を捨てて、
男の元へ逃げる40歳になる妻の
家で過ごす最後の時間を濃密に描いた
「敦子の二時間」。
冷静を装おうとするけれど、
そうもいかない妻の心の動きに
引き込まれる。
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10歳差の夫婦と姑との暮らしを
三者それぞれの視点から見つめる
「緑の擾乱」。
みんなそれぞれ口には出さないけれど、
秘密めいた気持ちをもっていて、
それがリアルだった。
人には言いたくない、
言わないと決めていることは誰にでもある。
心の覗き見をしているみたいだった。
でも小説って、みんなそうかも。
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さて、いつものことであるが、
本を読むときは、
電子辞書とタブレットは欠かせない。
わたしは本をあまり読んでこなかったので、
知らない言葉が多いのだ。
漢字の読み方とか言葉の意味とか
雰囲気で読み進めてもいいのだけど、
気になるから調べるようにしている。
こんなにたくさん言葉があるのに、
使うのはいつも決まったものばかりだ。
ちょっともったいない気もする。
目にしていないと、
せっかく覚えても忘れてしまうから、
これからも本は読んでいこう。