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くるりの音楽、雨の気配

くるりの作品を聴き返していたら、
あることに気づいた。

「雨」の情景がよく出てくるのだ。

よく聴いていたベスト盤
「ベスト オブ くるり /
TOWER OF MUSIC LOVER」の歌詞を見てみる。

雨降りの朝で今日も会えないや
何となく
「ばらの花」

雨から始まることで、
曲全体が静かでじんわりとしたものに
包まれているようである。

 

いつからか
あなたのこと忘れてしまいそう
この次はいつだろう
歩きたいのに雨が降っている
「ハローグッバイ」

雨はうまくいかないことの
象徴のようである。

ここはサビだが、
もの思いにふけったあとで、
雨が降っていると現実に戻ってきている。
「歩きたいのに雨が降っている」の
一文があるのとないのでは、
まったく雰囲気が違ってくる。

 

気づいたら雨が降って
どこかへ行って消えてゆき
手を握り確かめあったら
眠ってる間口づけして
少しだけ 燈を燈すんです
「春風」

いつも思うのだが、
甘美なことを歌っていますよね。

雨の冷たさと人のぬくもりの
対比が鮮明になっている。
雨をもってくることで、
あたたかさが際立つのだ。

確かめてみたところ、
2枚組の26曲中、
10曲に雨が登場している。

また雨ではないが、
雨が降ったことがわかるものも
2曲で歌われていた。

愛し合おう誰よりも
水たまりは希望を写している
写している
ワンダーフォーゲル

丘の向こうから
羽のないかげろうが
虹をくださいと水芭蕉を呼んでいる

(中略)

峠の小さな
岩の上に立ちました
虹は見えないが遠く空は燃えている
「虹」

水たまりも虹も、雨が降った後にできる。

この2曲も含めると、
アルバムのほぼ半分に
雨または雨を連想させるものが、
出てきていることになる。

でも、全然しつこくないし、
むしろ風趣を感じさせてくれる。

すべての曲を調べてはいないけれど、
くるりのよく知られている作品に、
雨が多いのかもしれませんね。

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