何でもかんでも学校が
教えてくれるわけではないですが、
学校生活が子どもの情操に
与える影響は大きいものです。
大人になるためには必要ですが、
学校では教えないことがあるそうです。
一つは、「気の合わない人とも
つきあっていかなければならない」ことと、
そのための作法です。
具体的には、最低限のルールを守り、
親しさと敵対の真ん中である
態度保留でいることで、
人間関係をやりすごすということでした。
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もうひとつは、
「人には限界がある」ということです。
子どもたちを傷つけてはいけないとか、子どもはみんな可能性を秘めているといった考え方なのか、いまの学校では、むかし以上に競争を最小限に抑えようという雰囲気があるようです。評価も本当はしているはずなのに、それが表からは見えにくいような工夫がなされています。でも、一方で社会はいま、むかし以上にものすごく競争がきつくなっている「評価社会」なのです。
こうしたズレがあるので、社会に投げ出されたときにものすごいギャップを感じてしまうわけです。
これらをどうやって教えるのかの、
決まった答えはないでしょう。
ただ、著者としては、
人間関係をやりすごすことと、
人には限界があるということを
学校では教えていないのだと
問題提起していました。
子どもを社会に送り出す身として、
また家庭として、地域として、
考えていかなければならない
テーマではあるのです。
参考文献 菅野仁 著「友だち幻想 人と人の〈つながり〉を考える」、ちくまプリマ―新書、2008年