はい、はい、と人の話を聞いていた私は、深夜に、誰に自分の話をしたらいいのだろうか。相手に返したところで、相手は大人ではなく、もう寝ている時間だ。
拳を受けたサンドバックの気分である。サンドバックは衝撃のためにあり、それがサンドバックの仕事だ。そして摩耗したら新しいものと取りかえられる。彼らが拳をぶつけられるものは少ない。反動で痛いこともあるだろう、拳を出すと彼らのエネルギーも減るだろう。
彼らにとって私は取りかえられるものではない自信があるが、せめて今は、私を吊るしたままにしておいてもらいたい。