相手から一定調子の「そうなんですね」しか返ってこなくなったら、切り上げるか、話を変えてもよいと思う。自分がただ話を聞いてもらいたいときは別だが、引き時というものはある気がする。相手の反応が薄かったら、話す方も気力を失くすというものだ。誰か…
友人知人に褒められたようなとき、あまり素直に喜ぶことが少ない。照れてしまう。むかしは平気でお世辞を口にしていたので、相手もお世辞ではないのかと半疑になってもいた。今は基本的に心にも思っていないことは言わないと決めているので、そういうことは…
「この日を希望しますが、無理ならばこの日でも大丈夫です」などと言ったばかりに、大丈夫ですと言った日に決まった。まあ大丈夫なのだけれど、希望しますといった日の方が都合はよかったのである。「この日を希望します」とだけ言ったならば、まあ向こうも…
日常に小さな諍い(いさかい)は付きものであるが、小さな諍いであってもそれを相手のせいにしてしまうことがある。身内に対しては期待が大きくなるからか、けっこうそうなる。反対に、自分のせいであるとすべてを引き受けそうになるときもある。少し距離の…
たしかあれは2月の半ば、草むらに菜の花が咲き始めたところに、わずかばかりの雪が降った。春に冬が戻ってきたような、こんなこともあるのだと意外だった。すぐに溶けてそれから散歩をすると、実を育てているきゃべつのようなブロッコリーのようなものがそこ…