左手首を負傷した。
壁にぶつけただけだ。
あんなところに壁がなければ。
痛みから、いっとき車のハンドルも
握れない、シフトレバーが動かせない、
野菜が切れない、食器が洗えない状態になった。
どうやら左手というのは、
実際に動かす右手を「支える」役割を担っており、
それがなければ動作がおぼつかないのだ。
もう八割元通りだが、
怪我というのは、突然やってくるものだ。
日々なんとなく過ごしていると、忘れてしまう。
インドネシアのジャワ島に行ったとき、
イスラム教徒であるガイドの方は、
礼拝の時間をとっていらっしゃった。
ちょっとお祈りを、と告げて礼拝所に
行ったり(スーパーマーケットに
礼拝所がある)、その場を離れたりされていた。
私は祈りの習慣があるわけでもなく、
何らかの信仰に詳しいわけでもない。
しかし、一日のなかで、
自分の大切にしていることを見つめる
ひとときを持つのは、良いことだと思っている。
私も"安全"を意識していれば、
手を強打しなかったかもしれないけれど、
そういうわけでもないだろう。
ひとまず、平穏無事に一日一日を過ごしたい。