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自己鎮静(セルフ・スージング)としての会話

自己鎮静(セルフ・スージング)とは、
辛い感情を経験しているときに安全を感じ、
気持ちをなだめるための一連の行動です。

先日読んだ「一番大切なのに誰も教えてくれない 
メンタルマネジメント大全 ジュリー・スミス著、
野中香方子訳」に書かれていました。

辛い感情というのは、
何らの危険を示唆するために感じる
ネガティブなものが大概です。

ネガティブな感情という脅威反応が起きると、
脳は、安全でない、この異常事態に対処せよ
というメッセージを受け取ります。

辛い感情の高まりを抑え、心身の落ち着きを取り戻したいのであれば、自分は安全だという新しい情報を脳と体に与えなければならない。その方法はたくさんある。なぜなら脳はあらゆる感覚から情報を集めているからだ。したがって、安全だというメッセージを脳に送るために、さまざまな感覚を利用することができる。


たとえば温かな飲みものだったり、
体を動かすことなどが紹介されていましたが、
信頼できる人と話すこともそれらに
含まれていました。

信頼できる人と話すことは、
人と"つながる"ことであり、
それが安全であるというメッセージを
脳に送ることなのだそうです。

前回、辛い感情を言語化して人に話すことは、
自分からその感情を離すことになるために
楽になると書きました。

katari-mata-katari.hatenablog.com


それと同時に、人に辛い感情を話すことで、
信頼できる人に聞いてもらっているという
安心感を得ているのでしょう。

その安心感は脳に安全(あくまでも主観的な)との
メッセージを送り、辛い感情がやわらぐ。

つまり、辛い感情を人に話すことは、
自分の感情を客観視して離すことで負荷を
下ろして楽になるのと、話を聞いてくれる人との
安心したつながりの情報を脳に送ることで
精神的に楽になるという、二つの楽があるのです。


人に辛い感情を話すのは、
相手に遠慮して自分はあまりできないのですが、
ブログを書いているくらいなので、
話したいことはたくさんあるのです。

ブログに書いているようなことを
今よりもう少し身近な人たちに話して
いきたいものです。

参考文献 一番大切なのに誰も教えてくれないメンタルマネジメント大全、ジュリー・スミス著、野中香方子訳、河出書房新社、2023