深夜1時に目が覚めたので、
この時間に他にも起きている人は
いるのかとカーテンを開けると、
少し離れた家の明かりが見えた。
電気を消し忘れただけかもしれないが、
それでも気持ちが和らいだ。
また別の窓の前に立った。
外は暗く、昼に見えていたものが見えない。
夜色に染まっているとでも言えようか。
とらえる情報が少なくて、疲れない。
神経が高ぶるとなかなか寝付けない。
寝たと思っても起きる。
眠るのは好きではあるけれど、
夜を、むかしのように歓迎できない。
胸のつっかえを夜に投げ込んでも、
夜は黙ってうなずいている。
案外やさしいところもあるのかもしれない。
しばらく、夜色に視線を溶かしていた。