あえて自らにストレスをかけて、
それに挑む自分が誇りだった。
そんなに躍起になっていたのは、
何者かになろうとしていたからだった。
もう身に余るストレスは必要ない。
無駄にはならない、
何だって経験にはなると、
芯から熱くなることが減った。
冷めたのか、目が醒めたのか、
現実を知ったのか、大人になったのか、
それらしいことを並べてみる。
しかし、私は、何者かになったのかも
しれないのだった。
ひねくれた見方をするならば、
"何者にもなれない者"に。
自分の内側で、静かに、
しかし小さく燃え続けている
いつかの炎を、ちょっとばかり
持て余している、と思うときがある。