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悪口にある不満を聞く

悪口とは「自分の不満を言っているだけ」と書かれているの本があった*1。おそらく顔を合わせてのやりとりを想定していて、インターネットなどは含まれないと思われる。

自分は30代後半であるが、10代のための…というメンタルについての本は、つい読んでみたくなる。平易な文章であるし、子のいざこざへの対応への切り札でもある。自分が10代のころにそのようなものはまったく読んだことがなくて、親に相談したところであまり納得できる話もなかった。実際に子が悪口(といっても軽いものだが)を言った言われたという話を聞くこともあるので、その場その場でどうにかはしているものの、そもそもどうしたものかと考えるためでもあった。

本人がいないところで悪口を言うことを陰口というが、陰口の内容は本人に伝えるわけではない。本人には言わない、または言えたものではないことを、陰でこっそり表明するというのが陰口である。とはいえ、話すことで不満を吐き出し、本人にこちらがどうしたいとかどうしてほしいとか言ってみようとする気になることもあるけれど。

人に対する不満でも何でも、おそらく自分の中に留めておくと、いつか噴き出す恐れがある。それは誰かに向かうかもしれないし、身体の不調ということで自分に向かうかもしれない。

悪口をまき散らせばいいというものではもちろんないが、信頼できる人には言ってもいいと自分は考えている。自分の場合は、身内である。身内の悪口は、別の身内に言う。友人知人にも言うことはあるが、深いところは言わない。深いところはやはり身内に行く。職場の人たちの悪口を昼休みに言ったことも聞いたこともあるが、あまり勧められたものでもない。あとは、ここにそれとなく書いたりする。人に悪口が発端になっている記事はしばしばある。

その悪口にある不満を明らかにして、不満を言ったり聞いたりしているとすれば、まあそれはもはや相談である。悪口を言っただけで不満を解決できるかというとそういうわけではないけれど、悪口は一口に悪いものでもないだろう。不満は不満だけど、悪口を言うだけではなくてその一部でもいいから本人に伝えていこうとは思う。

*1:水島広子著「10代のうちに知っておきたい折れない心の作り方」、紀伊国屋書店