知ろうとしていないということもあるが、
かのマインドフルネスというものが
よくわかっていない。
先日読んだ本に、著者がマインドフルネスを
実践した様子がわかりやすく書かれていたので
引用したい。
著者は臨床心理士になるための研修で感じた
多くのストレスを解消するために、
研修のプログラムだったマインドフルネスを
試したとある。
森の中の長い砂利道を歩きながら、足が石を踏みしめる音に耳を傾けた。不安やストレスを追い払おうとせず、ありのままを受け入れた。計画を立てたり問題を解決したりもしない。数秒ごとに気が散り、さまざまな心配ごとが頭に浮かんだ。こんなことをしていないで他にすることがあるでしょう?締め切りに間に合わなかったらどうするの?課題の提出を忘れていない?Eメールを送ることを覚えてる?そのたびに、その考えが通りすぎるにまかせ、砂利に響く足音に意識を集中させた。この意識の従来を数え切れないほど経験した。気が散る、引き戻す。気が散る、引き戻す。そして小道の終わりに近づき、家に戻ろうとしたときに、ハッと気がついた。(中略)難題は依然として目前にあった。しかし、わたしはその緊張感と戦っていなかった。通りすぎるのに任せると、それは通りすぎていったのだ。
ジュリー・スミス著、野中香方子訳、「一番大切なのに誰も教えてくれないメンタルマネジメント大全」より引用
これらを読んで思ったのは、
マインドフルネスは、自分の感情に気づく
ことはもちろんなのだが、頑なな感情がもたらす
緊張を解消するのではないかということだ。
マインドフルネスをやったことがないけれど、
生活に集中していると、ネガティブな感情が
通り過ぎていく感覚はわかる。
感情も通り雨のようなものかもしれない。
しばし私たちに湧いてくるが、
やがてどこかに行ってしまう。
雨が地面や地中を濡らすように、
なくなったように見えて、
隠れているだけかもしれないが。
雨が止むのを待つように、
感情が通り過ぎるのを待てばいいとは、
どこで聞いたのであったか。