残暑はきびしいけれど、涼しくなると
こんなにも身体が楽なのかと感じる。
もう暑さにどう対応していたか忘れつつある。
来年の夏が思いやられる。
しばらくテーブルに並ばなかったりんごを
購入し、数か月振りに包丁を入れる。
切ってそのまま口に放り込んだら、
なんだか懐かしい味がした。
また新しい季節がやって来たのだ。
再び会ったようでもあり、
初めて会ったようでもあった。
山にかかる積乱雲を20年振りくらいに
まじまじと見て、こんなに小さかったのかと
少し寂しくなった夏。
夏よありがとう。
繰り返すことができる限り、
次の季節に会いに行きつづけよう。
行きつづけるは生き続ける、なのであった。