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2025-01-01から1ヶ月間の記事一覧

My "Expert In A Dying Field"

「Expert In A Dying Field」とは、私の棚にあるCDのタイトルだ。念のため説明しておくと、ニュージーランドのインディーロックバンドThe Bethsによる3rdアルバムで、私にとっては趣味で歌詞を意訳していたという背景がある。2023年の年明けに前半6曲を訳し…

ますます馴染む

自動で当てられた言葉は自分の言葉ではないし、辞書に載っているからといって文脈に合うわけでもない。そうやって手や頭を動かして得た言葉は、自分の中に沈んでいく。こういうところが、原文で読む良さだと思う。訳された言葉の意味は、読む時点で厚みが決…

変に思われるかもしれないけれど、"面白い"と思われるかもしれない

「そういう考え方もある」とか「考え方は一つではない」と考えられないときは、だいたい疲れている。頭ではわかっていながらも、自分は今一つの考え方に固着していると認めながらも、疲れの勢いが強くてもはや自分の疲れを乱暴に癒すために一つの考え方を猛…

The Beths「Expert In A Dying Field」全曲意訳

The Beths 3rdアルバム「Expert In A Dying Field」の全曲意訳です。リンクからそれぞれの曲に飛びます。1. Expert In A Dying Field The Beths「Expert In A Dying Field 」意訳~生にひたむきであれ~ 2. Knees Deep The Beths「Knees Deep」意訳~やるな…

The Beths「2am」意訳~過去に戻ったとして見えるもの~

The Beths「2am」を日本語で意訳した。3rdアルバム「Expert In A Dying Field」のラストに添えられた12曲目。 離れ離れになった人との過去を思い出しながら、その別れを経験した状態で過去に戻ったら何を感じるのかを自分にも相手にも問うている。今はもう"…

The Beths「I Told You That I Was Afraid」意訳~恐怖への小さな反骨心~

The Beths「I Told You That I Was Afraid」を日本語で意訳した。3rdアルバム「Expert In A Dying Field」の11曲目。 悪いことを想像してしまうことやはっきりとした自分の正直な意見を言うことは怖いし、そういう自分を愚かだという人も恐ろしい。けれども…

地に足、空に身

歩いて蒸された体でハンドルを握る。足が浮いているのに自分が移動する。さっきまで地を蹴り、地を鳴らしていた右足は小さく左右するだけで、そこにあるのは変わらない鉄板だけだ。左足など何もしない。右足一つで進んで止まる。せこせこしていたのが嘘のよ…

The Beths「A Passing Rain」意訳~やって来たと思ったら去っていく相手~

The Beths「A Passing Rain」を日本語で意訳した。3rdアルバム「Expert In A Dying Field」の10曲目。 A Passing Rainlyrics : Elizabeth StokesYou're a good actorMust be a drag to know me when I'm downGet such a workoutTalking in circlesHere then …

The Beths「When You Know You Know」意訳~離れることは望んでいない~

The Beths「When You Know You Know」を日本語で意訳した。3rdアルバム「Expert In A Dying Field」の9曲目。 破局しそうな恋人に、事の顛末から受けた私の気持ちをわかってほしいとせまっているようである。"頭蓋骨に乗って家具が動いているか見る"という部…

The Beths「Change in the Wather」意訳~変化への恐れ~

The Beths「Change in the Wather」を日本語で意訳した。3rdアルバム「Expert In A Dying Field」の8曲目。 Change in the Watherlyrics : Elizabeth StokesTunnel vision staring down this long roadYou might as well, when the night fell, be undergrou…

The Beths「Best Left」意訳~立ち去るためにもってこいの何か~

The Beths「Best Left」を日本語で意訳した。3rdアルバム「Expert In A Dying Field」の7曲目。今ある環境を変えようと、その理由を過去の出来事から見つけて納得したいともがいているように聞こえる。新しいことを始めたいけれど、理由をつけられないことか…

そこらじゅうが夢

誇張された夢につられてて自分の夢をあたためて、ついにそれが夢だと知る。眠っているときに見る夢がそうであるように、夢の内にあるときにはまさか夢だとは思わない。すんでのところでぷつりと途切れ、横たわった我に帰る。「これは夢だ」などと、夢ではほ…

せめぎ合いにあふれて

演劇の客席にて、誘いのあった知人から目が離せないとはいえ、あまりに見ているとなると、相手に長く見ていると思われていないか気になる。だからその人だけを見るのではなくて、適度に視線を外している。これが知人だからというわけでもなく、友人とか、む…

ありもしない完璧な何かを

楽しいばかりの日々はとうに終わったのだと思いながら、果たしてそこには楽しさばかりがあったのだろうかとわからなくなる。それなりに楽しくないこともあったはずだが、それは楽しいことにすり替わり、まるでなかったことのように思えてしまう。それほどの…

邂逅は鼓動に変わり絶えず自分のすみずみに行きわたる

報われなかったはずの出来事が別の形で目の前に現れ、それは鼓動に変わり絶えず自分のすみずみに行きわたる。ぎこちなさを交換して笑みを浮かべ、いくつもの投げられた発見を拾えば、手にするのはその人たちの温度の一部だ。歓声はうねり私たちは跳びはねて…

まるままのまま

人への妬み嫉みや自分への嫌悪を友人に話したのは、相手からどのように自分が見られてもかまわなかったからでもあるし、そのような感情を持つ自分をそのまま受け止めたからでもある。相手の評価を気にするあまり、完璧な人間を演じるのはそろそろ潮どきで、…

内での話

日常的に会わない友人に会うときに、これだけは話そうと決めていることが一つや二つある。それらが自分の心情であったときなどは、頃合いがつかめずに先延ばししてしまい、別れ際にやっとなんてこともある。あれもこれも話すことはあるのに気ままに過ごして…