楽しいばかりの日々はとうに終わったのだと思いながら、果たしてそこには楽しさばかりがあったのだろうかとわからなくなる。それなりに楽しくないこともあったはずだが、それは楽しいことにすり替わり、まるでなかったことのように思えてしまう。それほどのことではなかったようにも、過去の楽しくなかったことが現実のあれこれにかまけているうちに薄まっていくようにも感じる。
完璧な何かというものはなくて、もはやそれは信仰の対象かもしれず、しかし完璧な信仰の対象があったとしてもそれだけではどうにもならない気がしている。ありもしない完璧な何かを周りに見つけようとするときにも。