語る、また語る

いつもにプラスα

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過去の問いを解く

気忙しくてしばし関係ないことをしたくなる。勉強をしようとしたのに机を片付けたくなるのと同じである。

と、すごく愛してる人に愛してると言うだけで涙が出る心境について考えていた。もうお分かりの方もいらっしゃるかもしれないが、DREAMS COME TRUEの作品の歌詞である。

この歌が好きだった友人とよく歌いながら下校していたけれど、自分の恋愛はことごとく恋愛までいかず、当てつけに恋愛の曲を遠ざけていたことがあって気持ちが混み合っていたものだった。当然、愛してると言うだけで涙が出る心境なんていくら頭をひねってもわからなかった。

それからこの歌詞を聞く度に、よくわからないんだよなと思いながら二十年以上、これは別れても愛している人のことを歌っているのだと思うようになった。またそれは旅立っていて会えない人ともいえる。好きだったけれど離れていってしまった相手でもある。もうその人がどこにいるかわからないとか、むしろどこにもいないときに、その人への想いを口にすると涙が出る。悲しい、やるせない、悔しい。様々な感情によって人は涙を流す。

あとは、恋愛関係にあるときという風に見えなくもないだろう。好きなのにすれ違うとき、その気持ちを言葉にすると、泣けてくる。

大河ドラマ「光る君へ」で紫式部(まひろ)が言っていたように、「人は嬉しくても悲しくても泣くものなのよ」、まさにそれである。

とはいえ、自分が愛を叫んだり呼んだりするのは、そもそも愛って何なのだろう、これは愛なのだろうかとかいちいち勘ぐりたくなるので、まったくやらないかもしれない。意味もわからずに使えない、それが私にとって「愛してる」という言葉だ。