「Soon ah will be done」に続き*1、
今日は「The Battle of Jericho」
(以下、ジュリコの戦い)を紹介したい。
実はどちらも、
合唱曲として歌われているので、
もしかすると知っている方も
いるかもしれない。
わたしも中学生のときに、
校内の合唱発表会で先輩方が
歌っているのを聴いたことがあり、
印象に残っている。
わたしは外国語の歌なんて、
歌ったことがなかったので、
先輩方の姿を見て、
なんて格好いいんだと、
一人興奮していたのだった*2。
さて、「ジュリコの戦い」は、
黒人霊歌の中でも、
聖書の物語を伝える歌である。
前回の記事で、
黒人霊歌は、キリスト教信仰を支えにした
アメリカの黒人奴隷たちが、
救いを求めて歌った歌のことと書いたが、
あくまでもこれは大まかな説明であって、
実際はいろいろな種類がある*3。
「Soon ah will be done」は
奴隷の悲しみの歌であるし、
他には、奴隷の抵抗の歌や祈りの歌、
仲間の歌やクリスマスの歌などもある。
奴隷制度は、奴隷の読み書きを
法律で禁じていたため、
奴隷のほとんどは聖書が読めなかったという。
しかし彼らは、教会の説教や、
巡回の牧師から聞いた聖書の物語を
歌に残すことで、仲間や子孫に
広く伝えることができたのだ。
「ジュリコの戦い」のは、
モーセの後継者ヨシュアが、
イスラエルの民を引き連れ、
四十年に及ぶ長旅の末、
目指す約束の地、エルサレムを目前にして、
天王山ともいうべきエリコ(ジュリコ)の
町を攻め落とす勇壮な様子を歌う*4。
この曲を聴いた長男が、
「ハラハラする歌だね」と言ったが、
たしかに戦いの緊張感や怖気が
伝わってくるような歌である。
この合唱団が歌う「ジュリコの戦い」は、
大所帯ということもあり、
非常に迫力がある。
その凄さに圧倒されることだろう。