語る、また語る

いつもにプラスα

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何かに見立てて鳥瞰する

相手の反応を全体で受け止めているというよりも、頭上を通り過ぎて行く感じを持つようになった。自分と相手の境界が曖昧になりやすい自分としては、まだ自分側に反応が入って来ているとは思うものの、幾分か身体が軽い。

人によっては、相手の反応は漫画の吹き出しのように見えるとか、お互い透明な箱に入って何か発していて、それが自分の箱には入ってこないで、相手の反応をただ見ているというような人もいるというのも聞いたことがある。

小学三年生の掃除の時間に、友人と二人で流しの担当になったとき、友人が「私たちは歯医者だよ」と言い出した。今からこのステンレスの流しに泡をつけて、歯を磨くのだと。深く考えることもなく自分もその遊びに乗り、友人と二人、ごしごしと流しを磨き続けた。水で泡を取り除いたら、任務完了。また歯医者さんやろうねと友人が笑っていた。

自分たちを歯医者に流しを歯に見立てたわけであるが、こういう突拍子もない想像力が自分にあったなら、相手と自分のやりとりは何に見えるだろうか。