「ものの見方」によって心に変化を促すことが内からの働きかけならば、外からの働きかけは「行動」であろう。
体の不調は心にも影響する。
心の不調は体にも影響する。
心の方は既にいろいろと試しているため、このほど思い立って、体を変化させることにした。
まず呼吸を変える
そもそものきっかけは、歯並びのずれのことを歯科医に相談したときに、口呼吸(口を開けていること)は歯並びに良くはないと話されたことだった。あまり気にもとめずに数年が経ち、口呼吸を止めましょうともらったカードを財布に入れていたことも忘れていた。
先日たまたまそのカードを見つけたところ、口呼吸は歯列不正だけでなく、こころの病にも関係しているらしいではないか。
こころの病というのは、一回経験すると、もう経験する前の自分には戻れないというか、今は一応平穏だがいつも因子と一緒にいるような感覚になる。別に因子を持つのはいいのだけれど、できれば活発になってほしくないのである。
そんなわけで、物は試しに口呼吸を減らすことに決めた。
鼻呼吸の効用と口呼吸の問題点
口ではないならどこを使うのかというと、鼻である。
鼻呼吸がウイルスや細菌、塵などを取り除き、肺に取り入れる空気を加温・加湿するのに対して、口呼吸はそれらの機能がない。
口からそのまま取り入れられたウイルスや細菌などを含んだ乾燥した冷たい空気は、肺への途中にある喉のリンパ組織に炎症を起こしやすいという。口呼吸を続けることでそれが慢性化し、さまざまな病の原因になるようである。
鼻呼吸をしやすくするには口を閉じるのがよいが、そのときに注意したいのが「舌」の位置とのこと。
正しい舌の位置は、上あごについている状態。口呼吸をする人にありがちな、下の歯についているのは間違っているそう。自分もそうだった。
鼻呼吸の呼吸は深い
最も驚いたのは、呼吸の深さが全然違うことだ。
心の安定には、深い呼吸が良いとはよく見聞きしたものの、口を開けて鼻で呼吸しても、深さは中途半端なのである。舌を上あごにつけて口を閉じ、鼻から大きく息を吸って呼吸したとき、深い呼吸というものを初めて体感した。自分にとってかなりの衝撃だった。深く呼吸しているつもりが、その呼吸法が正しくなかったなんて、呼吸は侮れない。
次に姿勢を変える
これは、特に根拠があるわけではなく、何となく姿勢を良くしたくなったのだ。とても背骨が曲がっているわけではないものの、良い姿勢というわけでもない。
身長を測るときのように壁に沿って立ち、その姿勢を保つことを意識する。自分は胸が張れていないことで腹部が圧迫されていたようで、腹部を平らにすることで気分が良くなった気がしている。
腹筋や背筋が必要かとも思ったが、背中や腰が痛くなるわけでもなかったのでこのまま続けてみるつもりだ。やるようになったのはラジオ体操と、体を支えるのは足なので、足の体操だ。
チョキが上手くできなかったが、何日かするとできるようになった。
足の指というのは、案外自分の思いどおりに動いてくれない。しかしその思いどおりにならないところが逆におもしろい。
おわりに
呼吸と姿勢を変えて一か月くらい。
気持ちが急に上向いたわけではないが、混乱するわけでもない。でも低空飛行し続けないなら十分である。
何より、呼吸と姿勢を変えると決めて実行し続けていることが、心に良いのだと思っている。