自分は、友人は少なくても知人は多い方がいいと考えているようである。
ともすれば八方美人だけれど、始めは単身この地にやってきたのだから、何かあったときに誰かに助けていただく気は十分にある。丸投げでもなく一人で抱え込むのでもなく、"少し"助けていただくくらいの心構えである。何から何までというのはマナーとしてどうかというのもあるし(とはいえ、もうどうにかしてくれと知人宅に駆け込んだこともある。そして、ときにはどうしようもないときもある。)、結局のところ自分で決めたい気持ちがある。自分ではむずかしいところを助けてもらう、まったくの他力本願ではなく、かといって自力でもない感触だ。
相手の事情もあって、助けてほしいといって断られるときもあるけれど、じゃあ違う人なら都合がつくかもしれない。できない人と思われるのはいただけないから、と言っている割に、何かしら人に助けてもらっている今日である。
友人知人とのかかわりの価値観を四つに分けると、友人も知人も多い、友人は多く知人は少ない(そもそも友人が多い人は知人も多くなりそうであるが)、友人は少なく知人は多い、友人も知人も少ないと大まかに分けられるだろう。
だから話しかけた相手が知人にならなくても、もろもろの環境と相手の価値観が大きく離れていただけと、少し寂しいけれど納得することにする。