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がんばることをやめられない心理~下園壮太さんの本より〈1〉~


がんばっているのに、
なかなか思うようにいかない、
でも、がんばることを
やめられないと悩んだことは
ないでしょうか。

「がんばる」では限界、
でも「がんばらない」もできないとき、
その人のなかには、
どんな気持ちがあるのでしょうか。

著者によると、
がんばることをやめられない人は、
二つのことで自己嫌悪に
陥っているそうです。

一つ目は、がんばるという方法が
うまくいかないことに対するもの。

子どものころは、
がんばることでいろいろなことを
乗り越えてきたし、
周りからもほめられてきたのに、
大人になってからは、
そうもいかないものだからです。

二つ目は、そんながんばる自分を
「変えられない」ことについて。

もうがんばれないなら、
がんばることをやめればいいのですが、
それができないのです。

なぜなら、がんばらないことが、
悪いことのような感覚がしているからです。
かんばらないと不安になる。
だから結局がんばってしまう。

では、
がんばらないことが怖くなる不安とは、
どのような不安なのでしょうか。

一つ目は、
しつけや教育の影響により、
がんばっていないと叱られる不安です。

二つ目は、
がんばらす、ラクをしてしまうと、
その状態に慣れてしまって
将来ダメ人間になるという不安です。

三つ目は、
「がんばらない」生き方を受け入れると、
これまでがんばってきた「過去」を
否定されてしまうという不安
です。

四つ目は、これから起こるかもしれない
トラブルの不安です。
それを見ないように、
忘れていられるように、
がんばり続けてしまうのです。

このように、
がんばってきた背景には、
四種類の不安があるというのです。

がんばることがやめられない理由を
こうして整理するだけでも、
少し楽になるのではないでしょうか。

次は、がんばることがやめられない人の
思考のパターンを見ていきます。


参考文献 下園壮太 著「がんばることに疲れてしまったときに読む本」、PHP、2015年