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Ring Ring Lonely Rollss「Slow Time」~あぶり出されるのは、今という刹那~

まとわりつくようなボーカルが
耳に残って離れず、
しばらく音に包まれているようだった。


東京と埼玉で活動しているバンド、
Ring Ring Lonely Rollss(リンリンロンリーロールズ) 。

「Slow Time」は、
松居大悟監督、山崎ナオコーラ原作の
映画「手」の主題歌だ。

映画を探していて、
TSUTAYAのサイトから予告に飛んだけれど、
流れてきた曲の方が気になってしまった。

ピアノがやさしい、
哀愁あふれるメロディーです。

とにかく、、、一回聴いてみよう!↓

www.youtube.com

気になりポイントは三つ。

1. 無表情なリズムのループ

初っ端からさく裂しているのが、
ベースとなる「タッタタタッタ」という
リズムである。

このリズムは、全体の支えとなり、
絶えず繰り返されている。

リズム自体は、無表情なのであるが、
だからこそ、電車に揺られているような、
心地よさがあるのだと思う。

よくよく聴いてみると、
なんと水戸黄門のオープニングの
リズムにそっくりではないか。

日本人なら好きなリズムではないだろうか。

2. 影の主役、コーラス

いたるところにある「Ah Ah Ah」と
「Sha lalala la」というコーラス。

このコーラスが影の主役なのではと
思ってしまうほど、
歌声に広がりと余韻を持たせている。

あまりにも感情が先行してしまうとき、
言葉にならなかったことは、
誰にでもあることだろう。

歌詞にならないコーラスがあることで、
言葉にならない想いが音楽に乗り、
リアルさを増している。

3. さりげない韻

「安心で不安定なソファー」と
「乱気流ばっかな空」。

「恋は楽しい」と、
「コーヒーは苦い」。

ソファーと空(ソラ―)に、
恋(コーイー)とコーヒー。

おしゃれすぎませんか?
なんともニクい演出、やられます。
好きすぎます。

あとは、前述したコーラスの
「Ah Ah Ah」と「Sha lalala la」も。

韻があることで、まとまりが出ています。


さて、歌詞について。

テーマは、まさに「今」という刹那だ。

これから歳をとっていくでしょう
夢になっていくでしょう


ゆっくりだけど、ときは流れて、
歳をとっていく。
これまでのことは、夢になっていく。
なぜなら、過去には戻れないから。

聴き終えたあとに、
できることをやろうと、
はやるような気持ちになった。

今があぶりだされるような、
そんなナンバーである。