語る、また語る

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2024-01-01から1年間の記事一覧

「感じるしかない不安」がある

くじ引きの結果がどうなるかわからなくて不安だ、行きたいイベントの内容がわからなくて不安だ、子の担任の先生が誰になるかわからなくて不安だ。ここ最近の平和な不安である。平和ではあるが不安は不安で、何かの拍子に不安がふっと浮かんできては受け流す…

不快な感情も浸食される

どうなっても不快なことはあるのだ。不快な気持ちで帰宅して、しかし雑事は待ってくれなくて、そのまま一時間が経った。まだまだ不快だった。ああすればよかった、こうすればよかったと繰り返す。自分は衝動で動いてから悔やむことがある。自分の目指すもの…

悪口にある不満を聞く

悪口とは「自分の不満を言っているだけ」と書かれているの本があった*1。おそらく顔を合わせてのやりとりを想定していて、インターネットなどは含まれないと思われる。自分は30代後半であるが、10代のための…というメンタルについての本は、つい読んでみたく…

見えない太陽と歩く

二月だったか、繁華街を歩いていた。お昼近くになるのに、通っていく風が冷たく感じられた。わずかに見える空を探しても、太陽の位置がわからない。高い建物の影が地面を広く覆っている。東の山から昇り、正午に南中となり、西の海に隠れるまでの太陽の動き…

何かに見立てて鳥瞰する

相手の反応を全体で受け止めているというよりも、頭上を通り過ぎて行く感じを持つようになった。自分と相手の境界が曖昧になりやすい自分としては、まだ自分側に反応が入って来ているとは思うものの、幾分か身体が軽い。人によっては、相手の反応は漫画の吹…

子は親を真似る

「(りす組*1の友達に)ありがとう言っておいてね」と子に頼むと、その友達がいないのにその場で「ありがとう」と言うものだから、「あなた(子の名前)から友達(友達の名前)にね」と加えた。文脈から内容を読み取ってもらえないときがありつつ、そんなこ…

ごめんね、パン屋さん。

夕方に近くのパン屋さんに行ったら、惣菜パンを子が買いたがって、時間を見ると6時近くだったので「安くなりますか」と聞いたら、店員の方が壁の時計をチラリと見て「安くしてもいいよ」と答えた。夕方に行くと惣菜パンを半額にしてくれるものだから、ちょっ…

羨んでも自身に戻る

先日、久しぶりに強く人を羨ましいと思った。生まれたときからの関係性があり、自分にはとうていできないことをなさっていて、自分がやろうとしてもできるものでもない。人がやらないことをやる、ということに自分は価値を見ているらしく、その人の独自性が…

「他人は変えられない」と前置く

他人に期待をするなと親に言われて育ったけれど、公立中学を卒業してからは、何とも過ごしやすい環境にいた気がする。偏差値で分けられて地方に住んで、自分のつき合いたい人とだけつるむ、何だか上手くいっているように思える。期待して外れることばかりで…

見ようとすると見える

児童書を読み聞かせるとき、どこかで、作者の伝えたいことを読み取ろうとして読む。そうやって読むのと読まないとでは、受けるものが違うのである。真っ新な気持ちで読み、そのときに感じることをおもしろがることもできる。一つひとつの記憶のピースがつな…

ニュースサイト「SmartNews」に載っていた

1日20~60くらいの平常アクセスが乱れるとき、それは何かが起こっているときである。この記事がニュースサイト「SmartNews」に載っていた。 katari-mata-katari.hatenablog.com SmartNewsで記事を発掘せよ アクセスが伸びたのは3/20。はてなブックマークのト…

得難いものを見ている

周りを歩く人たちを見て「価値観が歩いている」と思った。おそらく同じような価値観はあれど、まったく同じ価値観はない。おのおのが持つ価値観が異なることを考えると、歩いている人たちを見てそう思うのも頷けた。自分と同じであるということをずっと探し…

相手と交換して広げる

衝突している二人の間に別のある人が入ると、妙に中和されることがある。また、何事もなかった二人と誰かが関わるようになると、二人の関係性が変わることもある。還暦を迎えた夫婦の家に居候することになった若者だとか、恋人同士のどちらかのむかしの相手…

そわつく心境が写る

デジタルカメラで写真を撮ってもらう機会があった。長いつきあいの友人と二人、注文した鯛めしが運ばれてきたところで、店員の方にカメラを渡した。二十代前半くらいの若者がカメラを構えたものの、押すボタンがわからなかったために説明をする。撮影される…

溺れる恋に釘を刺す

学生のころ、友人何人かと恋のことを話していたときに指導教官から釘を刺された。恋をするのはいいけれど、閉じられた関係にならないようにという趣旨だったと思う。あいにく、実際どうだったのか知る術はもうないのであるが。自分で生計を立てていない学生…

相槌で幕を引く

相手から一定調子の「そうなんですね」しか返ってこなくなったら、切り上げるか、話を変えてもよいと思う。自分がただ話を聞いてもらいたいときは別だが、引き時というものはある気がする。相手の反応が薄かったら、話す方も気力を失くすというものだ。誰か…

褒められるなんてとても

友人知人に褒められたようなとき、あまり素直に喜ぶことが少ない。照れてしまう。むかしは平気でお世辞を口にしていたので、相手もお世辞ではないのかと半疑になってもいた。今は基本的に心にも思っていないことは言わないと決めているので、そういうことは…

ゆずれないものを示す

「この日を希望しますが、無理ならばこの日でも大丈夫です」などと言ったばかりに、大丈夫ですと言った日に決まった。まあ大丈夫なのだけれど、希望しますといった日の方が都合はよかったのである。「この日を希望します」とだけ言ったならば、まあ向こうも…

小さな諍いの責任を分け合う

日常に小さな諍い(いさかい)は付きものであるが、小さな諍いであってもそれを相手のせいにしてしまうことがある。身内に対しては期待が大きくなるからか、けっこうそうなる。反対に、自分のせいであるとすべてを引き受けそうになるときもある。少し距離の…

菜の花に雪は降る

たしかあれは2月の半ば、草むらに菜の花が咲き始めたところに、わずかばかりの雪が降った。春に冬が戻ってきたような、こんなこともあるのだと意外だった。すぐに溶けてそれから散歩をすると、実を育てているきゃべつのようなブロッコリーのようなものがそこ…

自分が楽しみながら話す

話したい人と話せない、という人に天気や気温の話をするようにすすめたものの納得しきらず、じゃあ別の人に聞いてみようと話しに行き、「相手との共通点を探して話す」と助言されすっきりした顔をして帰ってきた。本人の好みかもしれないが、「その場にある…

言葉にできるときを待つ

周りでそこにいない人の悪口になったときに、いたたまれない気持ちになることがあった。同調するのも否定するのも気が引けるから、「そうなんですか」とか「えー!」とか返していたけれど、同調しなければいけない雰囲気を感じていたし、むしろ同調したこと…

率直に告げることを狙う

顔見知りのなかでいわゆるマナーが守られていない様子を目撃したとき、それを告げる人は親切なのかもしれない。この先もマナーを守らずに周りに迷惑をかけることが続くより、これを機会にきっかけを断ち切ることができたらお互い暮らしやすくなるからだ。好…

失敗は機能の一つ、と思う

結果が良いことが良いことだと思ってきた。だから失敗のないようにして、失敗すると自分を問い詰めた。失敗を避けるのは、疎外を恐れていたからだ。失敗したら怒られる、怒られたら嫌われる、嫌われたら居場所がなくなる。恐れを払拭し切ってはいないが、少…

同じ卓を囲む

金曜の仕事を終え、まだ明るいうちから同僚とお酒を飲みに行った。夏だった。掘り炬燵がいくつかある大部屋に通されてしばらくすると、三十代前半くらいの若めのサラリーマン風の人たちが一列挟んだ斜め向かいに入ってきた。お客さんは他におらず貸し切り状…

素顔で翻る

ない、ない、どこにもない。入れたはずの道具がない。これでは化粧ができない。内定式からの懇親会を経てたどり着いた宿泊先で私は困っていた。化粧などしても大して変わらない風貌とはいえ、化粧もせずに外に出るなんて、若い自意識が許さない。次の日に、…

言葉を交わし、芯を揺らす

八歳の小学生はたまたま会った大人に忖度などしない。いやできない、むしろ忖度など知らないかもしれない。ちょっとそれはどうなんだということを投げかけてくる。まあ論争するほどでもなかったので、そう感じるんだ、でも自分はこうなんだと話しておく。お…

後悔を指針にする

カッターシャツ、スカート、タイツにやや底の厚いブーツ。すべて黒色。マニュキュアも黒だったかもしれない。同じ小学校にはいなかったタイプの友人たち。内々でがっちりつながっている、自分が入り込めない感じ。あるときデビューしたばかりの「Janne Da Ar…

「それではまた」を潔く見送る

メールを終わらせるとき、「それではまた」に対して「それではまた」の旨を返したくなってしまうのだが、中にはこちらの「それではまた」のみにて終わることもある。自分もできれば、終わりの挨拶を返したいけれど返せないこともあるし、どちらが良いなどは…

「双方の実り」を願う

ここに文章を書いて、置いておくことは、読むかもしれない誰かへの声援のようなものでもある。たとえば目下を駆け抜けていく走者に、液晶越しに繰り広げられる勝負に、何かを発し鼓舞することがある。別の声援と一体になって、相手には聞こえないかもしれな…